RFM分析のRecency(購買期間)を考える

今回は、RFM分析の中のRecencyについて考察したいと思いますが、その前に、購買間隔(Cycle)について分析しておきたいと思います。

購買間隔は、会員になった日(初回購入日)から現在までの滞在期間を購買頻度(Frequency)で割った値になります。お客様がどれぐらいの間隔でリピートしてくれているかの尺度になります。

下のグラフ・表は、購買頻度が2回以上のお客様を抜き出し、購買間隔を調べたものになります。25%近くの方が1週間以内にリピートいただいているのがわかります。また、4割以上のお客様が2週間以内に、再度お買い物いただいているのがわかります。

この購買間隔の分析結果を踏まえてRecency(以下直近購入期間)を見ていきます。


直近購入期間の分析では、2週間以内に購入された方が全体の20%を占めます。この中には、新規顧客も含まれていることに注意が必要です。そのため、直近購入期間の分析だけでは、優良顧客がどうかを判断することができません。

今回のケースでは、直近購入期間の分類(ランク)を以下のようにしてみました。

直近購入期間の短い順に上位

2週間以内の購入者=Rank:5

50日以内の購入者=Rank:4

107日以内の購入者=Rank:3

250日未満の購入者=Rank:2

250日以上経過の購入者=Rank:1

直近購入期間の分析は、優良顧客なのかを判断するのではなく、マーケティング施策が有効であったかを検証する分析に適していると考えます。

例えば何らかのキャンペーンやイベントを行った結果、2週間以内の購入者の割合が増えればそのキャンペーンやイベントは効果があったと判断します。

一方、長期間購入のないお客様を離反顧客と分類し、マーケティング施策を行わないお客様としてしまってよいものでしょうか?

例えば、半年間購入歴がないお客様でも必ず年に1回購入されるお客様がおられるかもしれません。誕生日など何かの記念日に必ず購入いただいているお客様かもしれません。

そのため、長期間購入のないお客様については、購入頻度も含めた分析を行い適切なマーケティング施策を行うべきではないかと考えます。

■RFM分析における直近購入期間の活用ポイント

・行ったキャンペーン、イベントの効果測定。

・長期間未購入者への購買促進プログラムの検討

業務改善とデータ活用のはなし

2020年に定年を迎えました。一度これまで経験してきた業務改善やデータ活用などの話を整理するつもりでここに書き留めていこうと思っています。 もし、業務改善やデータ活用の推進を任された方に、何か少しでも役に立てればとてもうれしく思います。

0コメント

  • 1000 / 1000